代表挨拶 これまでの歩み、ミッションの考察、経営志向など

カラフルマーケティングは、2011年8月、法人顧客を相手とした集客支援やWEB制作を行う、マーケティング&プロダクションカンパニーとして誕生しました。その後、会社のコアとする事業やメッセージを何度か変えながら、ある一面としてはお客様のマーケティング支援やコンサルティングをさせていただく会社として、またはもう一面としては日々Webマガジンを運営し読者へ記事を届ける会社として、私たちらしいペースで歩んでおります。

ただいま会社のミッションとして「精神的豊かさを実現するモノ・コト・考え方を広める」を掲げております。ありきたりなミッションに見えるでしょうか。私たちとしては、しぶとく生き残るために事業やスタイルを変えてきた中で、このメッセージが、私たちを表現する相応しいものなのかなと思い至っております。

これまでも、なにか世に良いことをする、FOR JAPAN的な精神をもって仕事に取り組んできたことは、自分のぶれない軸足でした。例えば2009年に二十歳で一つ目の会社を起業したときは、「稼げる若者を増やすにはどうしたらいいか」を模索し、インターンを積極採用しました。この頃、SEO対策からはじまったキャリアでは、どこかのお客様のサイトを上位化させるとどこかのサイトが10位以下に落ちる「ゼロサム」状態に疑問を感じ、「SEO対策は日本のGDPをなにも上げないのでは」と戸惑うこともありましたが、「この人/会社の事業が伸びれば、日本が良い方向に変わるのでは」と思う事業者に貢献することで、腹落ちしました。自分を社会起業家と名乗るつもりはないし、そしてミッション最優先ということを言う余裕なく、日銭を稼ぐことを優先したシーンも何度もあるものの、とにかくFOR JAPANの取り組みが自分のモチベーションになってきたことは確かです。

また例えば、人口減問題を憂い過ごしたこともあり、ビジネスとのつながりを模索したこともありました。なぜ日本は少子化なのか考察を通じて、そもそも人はなぜ生きるのか、どう生きるのか、結構本や文献に目を通す機会があったのですが、知れば知るほど、マクロな世界ではなくてひとりひとり「個」の話になってくるのですよね。時代は移ろうなかで、すべてのひとに幸せに暮す権利があり、また事情があり、その結果として少子化なので、なにか答えを提示して産めや増やせやということではどうやらないらしいのです。大きな社会問題はあるものの、その前にまず個の幸せに対して貢献することが、世の中を明るくすることなのではないかな、と思い至ります。

では私たちが得意とすること、世の中に貢献できそうなことで、さらに夢中になれそうなこと、その結果もたらされるものは何かというと、ひとりひとり、私たちが接触する人の精神的豊かさに貢献することなのではないかと思い至りました。
マーケティング支援では、これを世に広めることは意義があることだぞと強く思うクライアントの製品に携わってきたつもりです。メディア事業では、独自の切り口や編集の視点で、よりよいコンテンツを届けられるよう努力しています。私たちは引き続き、インターネットを通じて関わる人々の満ち足りた人生に貢献します。

ちなみに、設立時にはマーケティング支援を中心としつつ、いまはメディア事業を行っている経緯があります。「カラフルマーケティング」というとてもBtoBを感じる名称に対し、事業はBtoC(メディア事業)が主だってきました。「精神的豊かさ」を感じるシズル感のある社名でもありません。

このネーミングについて「変えようかな」と悩んだこともあります。ただ、比較するのはおこがましいものの「サイバーエージェント」も似た流れで「名詞+BtoBを感じる単語」でありながら、大きなメディア企業となりました。これにあやかるわけではありませんが、「世の中を彩る」ということで私達なりに存在意義を示して参ります。

起業家には、「起業するならグローバルが良い」「成長は早く規模は大きいほうが良い」という価値観が一部あると思います。私の経営スタイルとしては、あまりそのような価値観は大きくありません。FOR JAPANの精神で、マーケティングというローカル依存性が高いビジネスに従事し、WEBマガジンというこれまた日本語依存度の高いローカルビジネスを、少人数で行っています。高成長を追求することを批判しているわけではなく、むしろ雇用に貢献することは素晴らしいことだと思いますが、私達は私達らしいスタイルとして胸を張って、一歩一歩理念の達成に向けて歩んで行きます。

カラフルマーケティング株式会社
代表取締役社長 廣瀬勝也